モトリーフール米国本社– 2025年8月12日 投稿記事より## 最新の投資アイデア「ステーブルコイン」vs配当が魅力的な伝統的な銀行株ステーブルコインはウォール街で注目を集めており、大局的に見れば、テクノロジーと金融の融合を象徴する存在でしょう。しかし歴史が浅く、長年の試練をくぐり抜けてきた従来の金融システムほどの実績がないため、ステーブルコインのような新しくて刺激的な投資アイデアに不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。もし、より堅実な資産を保有したいのであれば、コマース・バンクシェアーズ[CBSH]、トロント・ドミニオン・バンク[TD]、バンク・オブ・ノバ・スコシア[BNS]をご検討するのも良いでしょう。この3行は、いずれも時代の変化に合わせて柔軟に対応してきた実績があります。### 1. コマース・バンクシェアーズ[CBSH]は、長期的に安定成長。57年連続増配で金融の王者コマース・バンクシェアーズの最大の特徴は、「57」という数字に集約されます。これは、同社が配当を連続して増額した年数で、配当王の称号を獲得しています。これは米国の銀行で最長の連続増配記録です。コマース・バンクシェアーズはミズーリ州、カンザス州、イリノイ州、オクラホマ州、コロラド州に約300の支店とATMを展開する地方銀行です。規模は小さいものの、成長の余地は十分です。ただし会社の方針として、急成長は期待できません。しかし経営陣は着実に拡大の準備をしています。最近、フロリダ、アリゾナ、サウスカロライナに13支店を持つファインマーク・ホールディングスを買収する契約を結びました。ここで重要なのは、コマース・バンシェアーズが厳しい時代を生き抜き、長期的に安定成長してきたという実績です。刺激的ではないかもしれませんが、信頼性は抜群で、配当利回りは約1.8%です。### 2. トロント・ドミニオン・バンク[TD]、内部統制改善中だが配当利回りは4.1%より動きのある銘柄を求めるなら、トロント・ドミニオン・バンク(以下、TDバンク)が良いかもしれません。同銀行は米国事業で犯罪組織によるマネーロンダリングに利用され、多額の罰金を科されました。資産上限措置により、内部統制が改善されるまで米国での事業拡大は制限されるでしょう。ただし配当利回りは4.1%で、銀行業界平均の2.5%を大きく上回り、配当狙いの投資家には魅力的です。とはいえ、TDバンクはカナダでは最大手銀行の一つであり、保守的な経営方針を長年貫いてきた実績があります。それでいて時代に合わせた変化にも長けています。特筆すべきは、1857年以来配当を継続していることです。米国での問題にもかかわらず配当を引き上げたことは最近の好例です。そして、世界金融危機時には、多くの大手米国銀行が配当を削減したにもかかわらず配当を削減しなかった点は、より大きな証拠といえます。もしステーブルコインが世界を変えるなら、TDバンクはそれに適応する方法を見つけ、何らかの形でその分野に参入する可能性が高いでしょう。### 3. バンク・オブ・ノバ・スコシア[BNS]はビジネスモデルを転換中最後にご紹介するのはバンク・オブ・ノバ・スコシア(以下、スコシアバンク)で、配当利回りは5.7%と3社の中で最も高くなっています。TDバンク同様、スコシアバンクはカナダを拠点としていますが、中南米まで事業を展開しています。同社は歴史的に米国市場をほぼ無視してきましたが、最近事業モデルを変更し始めています。目標はメキシコからカナダまで連続した銀行サービスを提供することであり、そのためスコシアバンクは米国市場での事業規模を拡大する必要があります。この取り組みを加速するため、最近キーコープ[KEY]の株式約15%を取得しました。この動きの重要性を理解する「鍵」は、スコシアバンクが時代に合わせて迅速に変化する能力を示している点にあります。世界がステーブルコインを受け入れるようになれば、この能力は重要なスキルとなるでしょう。また、スコシアバンクは1833年以来、配当を支払い続けており、配当の歴史はTDバンクよりも長いです。また、TDバンク同様、2007年から2009年にかけての深刻な金融危機と不況の際にも減配に踏み切ることはありませんでした。今この銘柄を購入すれば、高配当と柔軟な経営姿勢の両方を享受できるでしょう。## ステーブルコインの可能性は、現時点では未知ウォール街ではステーブルコインのような最も新しく最も刺激的なものを購入することで成功を収める投資家もいます。一方で、ステーブルコインはまだ発展途上の分野でしょう。もしステーブルコインに対し不安があり、配当を魅力に感じるのであれば、「配当王」のコマース・バンクシェアーズのような古き良き銀行株の方が適しているかもしれません。もう少し刺激を求めるなら、「高配当」のTD バンクやスコシアバンクを検討するのも一案でしょう。どちらも過去に試練を乗り越えた実績があり、現在魅力的な配当利回りを提供しています。免責事項と開示事項 記事は一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Reuben Gregg Brewerは、バンク・オブ・ノバ・スコシアとトロント・ドミニオン**・**バンクの株式を保有しています。モトリーフール米国本社はバンク・オブ・ノバ・スコシアを推奨しています。モトリーフールは情報開示方針を定めています。
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モトリーフール米国本社– 2025年8月12日 投稿記事より
最新の投資アイデア「ステーブルコイン」vs配当が魅力的な伝統的な銀行株
ステーブルコインはウォール街で注目を集めており、大局的に見れば、テクノロジーと金融の融合を象徴する存在でしょう。しかし歴史が浅く、長年の試練をくぐり抜けてきた従来の金融システムほどの実績がないため、ステーブルコインのような新しくて刺激的な投資アイデアに不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。
もし、より堅実な資産を保有したいのであれば、コマース・バンクシェアーズ[CBSH]、トロント・ドミニオン・バンク[TD]、バンク・オブ・ノバ・スコシア[BNS]をご検討するのも良いでしょう。この3行は、いずれも時代の変化に合わせて柔軟に対応してきた実績があります。
1. コマース・バンクシェアーズ[CBSH]は、長期的に安定成長。57年連続増配で金融の王者
コマース・バンクシェアーズの最大の特徴は、「57」という数字に集約されます。これは、同社が配当を連続して増額した年数で、配当王の称号を獲得しています。これは米国の銀行で最長の連続増配記録です。
コマース・バンクシェアーズはミズーリ州、カンザス州、イリノイ州、オクラホマ州、コロラド州に約300の支店とATMを展開する地方銀行です。規模は小さいものの、成長の余地は十分です。ただし会社の方針として、急成長は期待できません。
しかし経営陣は着実に拡大の準備をしています。最近、フロリダ、アリゾナ、サウスカロライナに13支店を持つファインマーク・ホールディングスを買収する契約を結びました。ここで重要なのは、コマース・バンシェアーズが厳しい時代を生き抜き、長期的に安定成長してきたという実績です。刺激的ではないかもしれませんが、信頼性は抜群で、配当利回りは約1.8%です。
2. トロント・ドミニオン・バンク[TD]、内部統制改善中だが配当利回りは4.1%
より動きのある銘柄を求めるなら、トロント・ドミニオン・バンク(以下、TDバンク)が良いかもしれません。同銀行は米国事業で犯罪組織によるマネーロンダリングに利用され、多額の罰金を科されました。資産上限措置により、内部統制が改善されるまで米国での事業拡大は制限されるでしょう。ただし配当利回りは4.1%で、銀行業界平均の2.5%を大きく上回り、配当狙いの投資家には魅力的です。
とはいえ、TDバンクはカナダでは最大手銀行の一つであり、保守的な経営方針を長年貫いてきた実績があります。それでいて時代に合わせた変化にも長けています。
特筆すべきは、1857年以来配当を継続していることです。米国での問題にもかかわらず配当を引き上げたことは最近の好例です。そして、世界金融危機時には、多くの大手米国銀行が配当を削減したにもかかわらず配当を削減しなかった点は、より大きな証拠といえます。
もしステーブルコインが世界を変えるなら、TDバンクはそれに適応する方法を見つけ、何らかの形でその分野に参入する可能性が高いでしょう。
3. バンク・オブ・ノバ・スコシア[BNS]はビジネスモデルを転換中
最後にご紹介するのはバンク・オブ・ノバ・スコシア(以下、スコシアバンク)で、配当利回りは5.7%と3社の中で最も高くなっています。TDバンク同様、スコシアバンクはカナダを拠点としていますが、中南米まで事業を展開しています。
同社は歴史的に米国市場をほぼ無視してきましたが、最近事業モデルを変更し始めています。目標はメキシコからカナダまで連続した銀行サービスを提供することであり、そのためスコシアバンクは米国市場での事業規模を拡大する必要があります。この取り組みを加速するため、最近キーコープ[KEY]の株式約15%を取得しました。
この動きの重要性を理解する「鍵」は、スコシアバンクが時代に合わせて迅速に変化する能力を示している点にあります。世界がステーブルコインを受け入れるようになれば、この能力は重要なスキルとなるでしょう。
また、スコシアバンクは1833年以来、配当を支払い続けており、配当の歴史はTDバンクよりも長いです。また、TDバンク同様、2007年から2009年にかけての深刻な金融危機と不況の際にも減配に踏み切ることはありませんでした。今この銘柄を購入すれば、高配当と柔軟な経営姿勢の両方を享受できるでしょう。
ステーブルコインの可能性は、現時点では未知
ウォール街ではステーブルコインのような最も新しく最も刺激的なものを購入することで成功を収める投資家もいます。一方で、ステーブルコインはまだ発展途上の分野でしょう。
もしステーブルコインに対し不安があり、配当を魅力に感じるのであれば、「配当王」のコマース・バンクシェアーズのような古き良き銀行株の方が適しているかもしれません。もう少し刺激を求めるなら、「高配当」のTD バンクやスコシアバンクを検討するのも一案でしょう。どちらも過去に試練を乗り越えた実績があり、現在魅力的な配当利回りを提供しています。
免責事項と開示事項 記事は一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Reuben Gregg Brewerは、バンク・オブ・ノバ・スコシアとトロント・ドミニオン**・**バンクの株式を保有しています。モトリーフール米国本社はバンク・オブ・ノバ・スコシアを推奨しています。モトリーフールは情報開示方針を定めています。